山辺の道そのⅡ
そのⅠでは桜井駅から約半分に当たる天理トレイルセンターまでをまとめましたが今回は長岳寺から石上神宮を目指し、天理駅までの7.5kmを順にまとめたいと思います。
長岳寺
824年に淳和天皇の勅願を受けて弘法大師が開いたと言われる古刹です。
秋には紅葉が美しいことでも有名ですが春はツツジが素晴らしいお寺です。
楼門は平安時代の端正な造りで、重要文化財です。
かつては大寺ですが、兵火と廃仏毀釈により衰退しました。
江戸時代の宝形造の延命殿も現存しています。
本尊の阿弥陀三尊像(重要文化財)は玉眼を使った仏像としては日本最古のもので、藤原時代末期の作です。
秋には横11m、縦4mの大地獄絵が開帳されます。
狩野山楽の筆でその法量の大きさ、図の精緻さは他に類を見ない見事なものだそうです。
チャイニーズボールというとっても大きなお花です。
楼門
創建当初唯一の遺構で、楼門と鐘楼を兼ねておりとても美しい門です。
道々には石仏なども多くお花が供えられ大切にされています。
夜伽神社
宮山に鎮座し、茅葺き屋根が珍しく美しい神社です。
この地域には元々夜伽神社と春日神社がありましたが、水不足の折に夜伽神社と池を交換し、その時残った春日神社を夜伽神社と改名したそうです。
ですので元は春日神社で、春日大社から60年毎に若宮社殿と鳥居を払い下げられるのが常でした。
現在の本殿は明治39年に改築したもので、後ろには春日造桧皮葺、高欄、浜床、向拝付7色の華麗な四社殿が末社の琴平神社と並んでとても美しいです。
天理観光農園
ピザが美味しいですが、今回はいちごソフトを食べました。
ハイカーの憩いの場です。
BBQなどもできますので賑わっていました。
手作りのジャムなども販売されています。
石上神宮
歴代の天皇の崇敬が厚く、神庫には多くの武器が収められ、武器についての伝承が多い神社です。
神功皇后の摂政52年に百済の使者が献じたという七支刀(ななつさやのたち)(国宝)も伝えられています。
奈良朝以前から神宮の号を使ったのは伊勢神宮と石上神宮だけです。
山辺の道は石上神宮を中間地点として北は奈良、南は三輪、桜井までおよそ35kmの道のりです。
今回は南の桜井からここ石上神宮まで歩きましたが、さらに北の奈良へ行くことができます。
境内には約30羽の鶏がいます。
長鳴鶏(ながなきどり)の一種の東天紅や烏骨鶏などが棲んでいます。
今から40年ほど前に奉納され、以後時々の奉納や自然繁殖、時にはイタチ・タヌキ・テンなどの小動物による被害を受け羽数は増減しますが大きく減ることはありません。
そのため鶏たちは夕方暗くなる前に低い木々から順に高い枝に飛び上がり、そこで一夜を過ごすそうです。
烏骨鶏などは高く飛びあがることが出来ず、専用の鶏舎にて夜を過ごします。
ニワトリは「古事記」や「日本書紀」に登場し、暁に時を告げる鳥として神聖視され、神様のお使いともされています。
長岳寺
【アクセス】〒632-0052天理市柳本町508
西名阪自動車道天理ICから国道169号を南へ約6km
JR桜井せん柳本駅下車、東へ徒歩20分
近鉄天理駅から桜井方面、または近鉄桜井駅から天理方面行きに乗り上長岡長岳寺駅下車 東へ徒歩5分
【拝観時間】9:00-17:00
【拝観料】400円
夜伽神社
【お問い合わせ先】
天理市文化財課
〒630-0017奈良県天理市田部町441-2
TEL:0743-65-5720
天理観光農園
【アクセス】天理市園原町183
【営業時間】cafeわわ10:00-16:00
【定休日】月曜日
石上神宮
【アクセス】〒630-0014天理市布留町384
天理駅から徒歩30分
天理駅よりタクシーで約1300円
天理駅よりバス「石上神宮前」下車徒歩5分
【駐車場】無料駐車場あり
【開門時間】5:30-17:30
Camera:SONYa6000
Lenz:Vrio-TessarT*E 16-70m F4 ZA OSS
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