南都七大寺として栄えた奈良時代
大安寺は奈良中心部にあります。
南都七大寺の一つで、東大寺、唐招提寺、興福寺、元興寺、薬師寺、西大寺とともに奈良時代に平城京周辺に位置し、朝廷の保護を受けた七つの大寺として栄えました。
聖徳太子が建てた「熊凝精舎」(くまごりしょうじゃ)が官寺になり、その後に移転し改称したとされています。
平城京に移って大安寺と称した時の伽藍は東大寺、興福寺と並んで壮大であり、東西に2基の七重塔が立ち、南大寺とも呼ばれていました。
七重塔を持つ南都七大寺は他に東大寺がありました。
この時代には東大寺の大仏開眼の導師を務めたインドの僧や歴史上著名な僧が在籍し仏教史上重要な役割を果たしてきたそうです。
平安時代以降は徐々に衰退し1017年の火災で主要な堂や塔を焼失してからはかつての隆盛を回復ですることはありませんでした。
現存する大安寺の堂はいずれも近世の再建で、著しく規模が縮小したそうです。
仏像9体が奈良時代から残っています。
大安寺中門跡
本堂
近代のもの。
本尊十一面観音立像(重文)を安置しています。
美しい境内にはお花がたくさん咲いています。
大安寺の歴史が多く残る地域
大安寺の前身の大官大寺は天香山の南700mの明日香村にあります。
古くから礎石が露出していましたが、現在はなんと橿原神宮に使われています。
昭和13年から15年にかけて行われた橿原神宮造営用に持ち出されたそうです。
しかし付近には大安寺関係の地名が残っています。
大安寺のすぐそばには旧境内の碑が建っています。
ここは寺にとって大事な経典を収めた経楼のあった場所です。
ここ以外にも近隣に古墳や塔跡が残っています。
710年の平城遷都の際に飛鳥地方にあった7世紀建立の寺院のうち、大安寺以外にも3つの寺院が新都に移転しています。
元興寺(元は法興寺)、薬師寺、興福寺(元は山階寺)です。
東大寺、西大寺、そして大安寺を南大寺と呼んでいたということは北大寺もあるのかと思って調べてみましたが、はっきりとしたことはわかりません。
平城京の北側には法華寺があります。
神武天皇の皇后のゆかりの地でもありますし、もしかしたら。。。
大安寺
アクセス
奈良市大安寺2-18-1
TEL:0742-61-6312
FAX:0742-61-0473
拝観時間
9:00-17:00(受付は16時まで)
年中無休(12/31は迎春準備のため休み)
拝観料
大人:400円
高校生:300円
小学生:200円
小学生以下:100円
カメラ:SONYa6000
レンズ:Vrio-TessarT*E 16-70m F4 ZA OSS
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