八角円堂の美

奈良
奈良

歴史ある八角円堂

全国的にも珍しい八角円堂が奈良にはたくさん現存しています。
八角円堂とは寺院などにある八角系の建物のことで、代表的なものが法隆寺の夢殿です。

奈良には奈良時代からの八角円堂が5つ現存しています。

1.法隆寺夢殿(奈良時代)
2.法隆寺西円堂(鎌倉時代)
3.興福寺北円堂(鎌倉時代)
4.興福寺南円堂(江戸時代)
5.栄山寺(奈良時代)

法隆寺夢殿(奈良時代)

法隆寺西円堂(鎌倉時代)

興福寺北円堂(鎌倉時代)

興福寺南円堂(江戸時代)

栄山寺八角円堂(奈良時代)

詳しく見ていくと。。。

1.法隆寺夢殿

法隆寺は世界遺産にも登録されており、飛鳥時代の姿を現代に伝える世界最古の木造建築です。
夢殿は奈良時代のもので、聖徳太子を偲ぶために建てられました。

木目がとても美しい建物です。

2.法隆寺西円堂(鎌倉時代)

法隆寺には二つの八角円堂があります。
こちらは拝観コースからは外れた小高い丘にあり静かで落ち着いた佇まいです。
奈良時代に行基菩薩が建立したと言われていますが、現在のものは鎌倉時代に再建されたものです。

屋根の内側が朱色で近くで見ると華やかです。

法隆寺といえば・・・
五重塔と金堂
五重塔は607年(飛鳥時代)に建てられました。
高さは31.5mです。
金堂も同じく607年(飛鳥時代)のものです。

3.興福寺北円堂(鎌倉時代)

日本に現存する八角円堂のうち最も美しいと賞賛されています。
721年(奈良時代)に創建されました。
興福寺の西端にありますが、ここは平城京を一望できる一等地でした。
平城京造営の推進者で会った藤原不比等を慰める最良の場所です。
興福寺も法隆寺と同じく世界遺産に登録されています。

緑豊かでとても綺麗です。

4.興福寺南円堂(江戸時代)

興福寺にも同じく二つの八角円堂があります。
西国八十八ケ所観音霊場の第9番札所です。
こちらは江戸時代の再建ですが、元は813年(平安時代)に建てられました。
弘法大師空海が深く関わったと伝えられています。

興福寺といえば・・・
五重塔
730年(奈良時代)に興福寺創建者である藤原不比等の娘が建立しました。
被災の後1426年(室町時代)に再建されました。
高さは50.1mで、とても美しく力強い塔です。

金堂と五重塔
金堂(左)
726年(奈良時代)に建てられましたが、6度の被災の後1415年(室町時代)に再建されました。

5.栄山寺

栄山寺は五條にある古刹です。
719年(奈良時代)に藤原不比等の長男藤原武智麻呂が建立しました。
奈良時代に作られた八角円堂として法隆寺の夢殿とともにとても貴重です。
戦国時代に他の建物は消失してしまいましたが、八角円堂だけが焼け残ったそうです。

柵で囲われています。

本堂
1553年に再建されたものです。

八角円堂はとても安定感があって美しい建物です。
奈良時代からのものが奈良にたくさん残っているのは不思議ですね。

カメラ:SONYa6000
レンズ:Vrio-TessarT*E 16-70m F4 ZA OSS

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