南都七大寺西大寺

奈良
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南都七大寺として栄えた西大寺

西大寺は東大寺に次ぐ大寺として奈良時代に栄えました。
765年(奈良時代)に孝謙上皇が称徳天皇になった時に四天王像を建立されたのが西大寺の始まりです。
父聖武天皇が平城京の東に東大寺を創建されたのに対し、その娘称徳女帝によって平城京の西に西大寺が作られました。

48ヘクタールという広大な境内に金堂、東西両党、十一面堂院などの百十もの堂舎が甍を列ねた壮麗な大伽藍だったそうです。

また、朝廷から保護を受けた南都七大寺の一つであり、東大寺、春日大社、興福寺、薬師寺、元興寺、大安寺とともに栄えました。

しかし平安遷都後は旧都の寺として朝廷からも次第に顧みられなくなり、平安中期以降はかつての繁栄も見る影もなくさびれてしましました。

鎌倉時代に入り、荒廃した西大寺は再建されました。
室町時代には1502年の兵火によって多くの建物が失われましたが、江戸時代になって再建が進み、現在の姿になったようです。

現在の広さは約一万坪で、本堂などすべて江戸時代中期に再建されたものです。

江戸中期の土壁を用いない独特の建築技法による奈良市屈指の巨大な近世仏堂です。

本堂の正面に東塔跡があり広々しています。

東塔跡

元は西塔と東塔の2塔がありました。
両塔とも五重塔で、928年に落雷で焼失したのち再建されましたが、1502年にまた焼失しその後再建されませんでした。
江戸時代に再建された時、東塔を西大寺復興伽藍の中心としたので、現在も塔跡が真ん中に大きく残っています。
今も塔が焼け落ちず残っていたら、と思います。
本堂と東塔が並んだ姿を見てみたかったです。

東大寺と並ぶ大伽藍

奈良時代から数々の伽藍が兵火で失われています。
とても惜しいですね。
東大寺と並ぶ大伽藍だったとは思えないほど静かで落ち着いた境内です。

西大寺は大茶盛式で有名です。
大茶盛式とは、延応元年(1239)年1月16日に叡尊上人が八幡神社に献茶し余った茶を民衆に振る舞ったことに由来する伝統行事です。

この茶会には三つのキーワードがあります。
「戒律復興」「民衆救済」「一味和合」です。

「戒律復興」
僧はお酒を飲んではいけないので酒盛りの代わりに茶盛としました。

「民衆救済」
当時高価な薬と認識されていた茶を民衆に分け与えるという医療・福祉を実践しました。

「一味和合」
同じ一つの味をともに味わって、和みあい結束を深めること。

やってはいけないことばかりでギスギスしがちだけど、同じ器から同じものを味わって仲良く一致団結しましょう、ということですね。
西大寺で八百年近く連綿と受け継がれてきた宗教的茶儀です。

西大寺

アクセス

電車
近鉄大和西大寺駅下車、南出口から徒歩3分

駐車場
1時間300円

拝観料
本堂
一般:400円
中高生:300円
小学生:200円

愛染堂
一般:300円
小学生:200円

四王堂
一般:300円
小学生:200

聚宝館
一般:300円
小学生:200円

カメラ:SONYa6000
レンズ:Vrio-TessarT*E 16-70m F4 ZA OSS

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