400年の伝統
「やちむん」とは焼物のことです。
長年の伝統が受け継がれている民芸品で沖縄旅行のお土産として人気です。
やちむんの原点は1600年頃の琉球王国時代。
そのころの琉球王国は小さな島国でありながら、中国やタイといった外国と交易を行い、優れた貿易国家でした。
そんな琉球王国には海外から陶磁器が多く持ち込まれ焼き物の技術が発展し、それがやちむんの原点となりました。
この建物は観光ガイドにも載っている一番有名な建物です。
窯でしょうか。実際に使われているのかもわかりませんでしたが小高く盛り上がった斜面に立つ姿は印象的です。
読谷山焼窯共同売店
ここの売店では4名の作品が販売されています。
これ以外に個人の工房が19あり、シーサー専門のお店や日常使いの焼き物、観賞用など様々な窯があります。
こちらは琉球ガラス工房です。
シーサー
トイレの屋根の上にもシーサーが。
シーサーは沖縄の家の屋根に見られる魔除けです。
家や人、村に災いをもたらす悪霊を追い払う魔除けの意味を持ち、屋根の上に設置されることが多いです。
「獅子」を沖縄の方言でシーサーといい、スフィンクスや中国の石獅、狛犬などと同じく源流は古代オリエントのライオンとされています。
琉球赤瓦が一般庶民も使用できるようになった明治時代以降に各戸の屋根の上に置かれるようになりました。
一体で置かれることも阿吽像のように一対で置かれることもあります。
琉球赤瓦
これは通気性が高く夏の強烈な暑さにも強く、長時間続く台風で飛んでしまうこともなく沖縄の厳しい風土に即した瓦です。
瓦はグスク時代(鎌倉時代から室町時代)から使われていたそうです。
当初は灰色系の色でしたが、18世紀に入って赤色が生産され始め次第に主流になっていきました。
ただし当初は首里王府により制限され、首里の士族や那覇以外には認められていませんでした。
一般庶民が使えるようになったのは1889年(明治22年)以降です。
屋根には2種類の瓦が使われています。
丸瓦を2列葺くと隙間ができます。
その間に平たい平瓦を葺くことによって屋根裏に雨水が落ちるのを防ぐことができます。
ただこのままでは猛烈な暴風の時には飛んでしまいます。
そこで瓦が飛ばされないように漆喰を使用することが考えられました。
継ぎ目に漆喰を塗ることによって強度が増し、台風の被害を最小限に抑えることができるようになりました。
こうして台風と夏の暑さに強い瓦が生まれました。
沖縄の青い空と海に漆喰の白と赤がとても映えて美しいです。
Camera:SONYa6000
Lens:Vrio-TessarT*E 16-70m F4 ZA OSS
コメント