出雲大社

奈良県外
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出雲大社

出雲大社に行ってきました。
今回は番外編で2回にわたって島根県を取り上げます。
出雲大社は正しくは「いずもおおやしろ」と読みます。

縁結びの神様として知られていますが、この縁は男女の縁だけでなく、生きとし生けるものが豊かに栄えていくための全ての縁を結ぶ力を持つとされています。

御祭神は「大国主大神(おおくにぬしのおおかみ)」「八千矛神(やちほこのかみ)」「大穴持神(おおあなもちのかみ)」などの多くの別名があり、統率力、英知があり、多くの人々を幸せな縁で結ぶ神様として崇めれています。

その御神名の一つに「所造天下大神(あめのしたつくらししおおかみ)」があります。
それは遠く神代の昔、祖先たちと喜びや悲しみを共にしながら、国土を開拓されたことに由来しており、国づくりの最中、農耕、漁業、殖産から医薬の道まで生きていく上で必要なさまざなな知恵を授けられ、多くの救いを与えました。
こうした一つ一つの慈愛ある御心への感謝の気持ちが多くの御神名の由来となっています。

大国主大神は心やさしく恋多き神様

大国主大神は印幡の白兎を助けた心優しい神様で、また恋多き神としても知られています。
兄である八十神のいじわるな嘘で傷が悪化した白兎を助け、傷を治します。
白兎はお礼として絶世の美女として名高い八上比売との仲を取持ち二人は夫婦になりました。
しかし嫉妬した八十神から命を狙われ、地下の国に逃れた大国主大神はそこで須勢理比売命と恋に落ちます。
しかし父神・須佐之男命の怒りを買って数々の試練を与えられたが難なくクリアし、須勢理比売命を連れて地上に帰ります。
地下の国から持ち帰った武器の力で八十神を倒して地上に大国を築きました。
すっかり立派になった地上の国を見た天の国の主・天照大御神から国を譲って欲しいと要求され、地上の支配権を譲ります。
その返礼として送られた出雲大社に鎮座しました。
以降、天照大御神は目に見える世界を、大国主大神は目に見えない世界を司る神様になりました。

大しめ縄です。
この写真はよく目にしますのでてっきり御本殿と思っていました。
こちらは極楽殿です。
1981年に完成しました。
しめ縄は日本最大級として知られ、長さ13.5m、重さ4.5tです。
大しめ縄は出雲大社の分院があった縁で同県飯南町の団体が数年ごとに納めています。
製作を担当する町注連縄(しめなわ)企業組合によると現在の神楽殿が完成した1981年から7回目の奉納になります。
しめ縄の藁を作るための田植えから始め奉納まで約1年半かかるそうです。
次回は2018年7月に6年ぶりに取り替えられます。

二の鳥居「勢溜(せいだまり)の鳥居」

出雲大社には4つの鳥居があります。
全て材質が違っていて1つ目の鳥居がコンクリート製、2つ目は木、3つ目が鉄、4つ目が青銅です。

こちらは2つ目で木でできています。
かつて鳥居の周辺には大きな芝居小屋がありとても賑わっていました。
そのため人の勢いが溜まることから「勢溜」という名前がついたそうです。

一の鳥居「宇迦橋の大鳥居」

大正4年に竣工され、当時は日本一の大きさだったそうです。
鉄筋コンクリート製です。

下り坂の参道

下り坂の参道は全国でも珍しいそうです。

三の鳥居「鉄の鳥居」

参道の中央は神様の通り道なので両脇の舗装された道を歩きます。
樹齢400年を超える見事な松並木が続きます。

拝殿

御本殿の手前にあり、一般の参拝者が拝礼したりご祈祷を受ける場所です。
通常の神社では拝殿と御本殿がつながっていますが、出雲大社では離れて設けられています。

八足門

御本殿へは入ることができないのでここでお参りします。

御本殿

日本一大きい高さ24mの社殿です。
今の建物は1744年(江戸時代)に建てられました。
御本殿は平安時代には約48mもあったと伝わっています。
この伝承は境内の遺跡から2000年に鎌倉時代に本殿を支えていたとみられる直径約3mの巨大な柱が出土したことからかなり信用度の高い説とされています。
宇迦橋の大鳥居から始まる4つの鳥居と、荒垣、瑞垣、玉垣という三重の垣で厳重に守られた神聖な場所に建っています。
国宝に指定されており、「大社造」と呼ばれる日本最古の建築様式の一つで、出雲大社を中心とした限られた地域でしか見られない独自のものです。
とても美しく神々しい建物です。

拝殿
こちらにもしめ縄があります。
大しめ縄よりは小さいですが建物とともにとても美しいです。

神楽殿

270mもの大広間を持つ社殿で、建物の大きさに合わせた大しめ縄がかかります。
団体祈祷や結婚式、神迎祭などが行われます。
しめ縄は一般的には右から結い始めますが出雲大社では左右が逆になっています。
理由は明確ではないのですが、古代出雲で向かって左を神聖なものを位置付けていたからではないかと言われています。

稲佐の浜

全国の神々が上陸する聖地です。
出雲大社からほぼ真西にあり徒歩20分です。
年に一度全国の神様が上陸すると伝わる神聖な浜。
日本の渚100選にも数えられる景勝地です。
ひときわ目をひく巨大な岩の島があります。
弁天島と呼ばれ、広がる海と共に美しい風景を形作っています。
弁天島には豊玉毘古命(とよたまひこのみこと)が祀られています。

旧暦の10月に八百万(やおよろず)の神が集まります。
一般的に旧暦の10月のことを神無月と言いますが、これは諸般の事柄を決めるためにこの月の7日間、日本全国の神々がこぞって出雲大社に集まり、神様が留守になってしまうためだそうです。
出雲地方では神在月(かみありつき)と呼びます。
神在月は11月28日〜12月4日(旧暦10月11日〜17日)に行われます。
神々の会議の邪魔をしないように地元の人々は静かに過ごすため「御忌祭(おいみさい)」とも言われます。
その前日には神迎祭(かみむかえさい)がこの稲佐の浜で行われます。
御神火が焚かれ神様を迎え入れます。

日御碕

出雲大社から車で20分のところに日御碕があります。
島根半島の西橋にある岬で美しい日本海の絶景が広がります。
高さ44m、石積みの灯台としては日本一の高さです。
明治36年(1903)に初点灯されました。

日御碕から海沿いに続く遊歩道

日御碕は今から2〜3万年前に噴出した流紋岩も溶岩からできています。
この溶岩には切り口が不規則な五角形、六角形をした柱状の割れ目(柱状節理)がよく発達しています。

ウミネコの繁殖地

日本海の北西の風に耐え倒れるようにして大きくなった松の木。
遊歩道が整備されここからの見る沈む夕日はとても美しいと言われています。

出雲大社

稲佐の浜

日御碕灯台

カメラ:SONYa6000
レンズ:Vrio-TessarT*E 16-70m F4 ZA OSS

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